お口と全身の健康を守るカギ!「歯周病重症化予防治療(P重防)」とは?

お口の中に潜む細菌が原因で、歯ぐきや歯槽骨に炎症が起きる歯周病。実は近年お口の中だけではなく、様々な全身のトラブルを引き起こすことが明らかになってきました。逆に言えば、歯科医院で予防・クリーニングを続ければ、よりご自身の健康を守れる可能性が高まります。そのために有効な取り組みが、2020年から始まった保険適用のメインテナンス「歯周病重症化予防治療(P重防)です」。今回は歯周病から誘発される全身疾患のメカニズムを解説。さらに、新しく始まった制度がどのように患者さんのメリットになるのかをお伝えいたします。

歯周病のメカニズムとは

歯周病は細菌性の疾患ですが、「なかなか痛みが出ない」「炎症の度合いがわかりにくい」ため、初期段階だと深刻さを実感できません。しかし、喫煙習慣や日々のストレス、磨き残しなどが続くと、水面下で徐々に症状が進行します。気づいたときには手遅れになっていることも多く、だからこそ歯周病は歯が抜ける原因の第一位となっているのです。それ以外にも、歯周病菌は口の中や血管を通って、全身に運ばれることから重大な疾患に結びついているとも言われています。

歯周病と関係する全身疾患

糖尿病・肥満

肥満の判定基準であるBMI(Body Mass Index)の値が高い人ほど、歯周病の罹患率も高いという調査 結果があります。また肥満に加えて、歯周病菌による炎症状態が続くとインスリンの分泌量が低下。 血糖値が下がりにくくなるので、糖尿病が悪化する傾向にあります。

誤嚥性肺炎

日本人の死因の第四位に位置している肺炎。その要因は様々ですが、一つには「誤嚥性肺炎」の問題 が指摘されています。高齢になり、喉や舌の筋力が弱まることで、飲食物が食道ではなく肺の中に入 りやすくなります(これを「誤嚥」と呼びます)。その際、唾液の中に歯周病菌が含まれていると肺 炎のリスクが高まってしまうのです。

心臓疾患・脳血管疾患

歯周病関連菌の存在が血栓の発生リスクを高めて、心臓疾患・脳血管疾患に繋がると言われています。実際に動脈硬化症や大動脈瘤に罹患した患者さんの細胞を調べてみると、歯周病菌などが検出された研究結果が存在します。

骨粗しょう症

骨粗しょう症とは、女性ホルモンの関係で骨の量が減少する病気です。歯周病が進行すると、歯を支えている歯槽骨にまで影響を及ぼします。骨粗しょう症の患者さんは、歯槽骨吸収(破壊)が進みやすくなるのです。

早産・低体重児出産

歯周病が進行すると、「プロスタグランディンE2(PGE2)」という物質が歯周組織から分泌されます。これは子宮の収縮、子宮頚部の拡張作用を促す「陣痛促進剤」でもあるので、早産・低体重児出産のリスクを高めます。

その他の病気

その他、バージャー病、認知症、関節炎など、歯周病は多くの疾患とも関係があるとして現在調査が 進められています。

2020年から始まった「歯周病重症化予防治療」とは?

歯周病は生活習慣病の一種です。そのため、患者さんが常日頃から予防の意識を高めることが重要になってきます。2020年4月の診療報酬改定によって始まった「歯周病重症化予防治療」は、「治すから守る」といった予防の考えを後押ししてくれます。
歯周病重症化予防治療をわかりやすく説明すると、「重症化を予防する目的で継続処置が必要な場合」「治療部分の歯周ポケットが4mm未満」「算定は月1回とし、間は2ヶ月を空ける」などの条件下において、保険適用で歯周病の予防治療が進められるというものです。
従来、歯周病重症化予防のメインテナンスは保険適用外でしたが、今回の改定でより身近に予防治療を受けていただくことが可能となりました。また、歯周病が悪化していた場合は「歯周病安定期治療(SPT)」を行いますが、症状の改善後は、その状態をキープするためのメインテナンスも保険適用で受けることができます。
今回の改定によって、歯周ポケットが比較的浅い(4mm未満)患者さん。つまり、歯周病の進行が初 期段階でも、重症化を防ぐために保険内でメインテナンスが出来るようになったというわけです。

周病の治療・予防は山口こうたろう歯科までご相談ください

山口こうたろう歯科では、積極的に「歯周病重症化予防治療」を行ってまいります。 基本的な流れとしては、初診で患者さんのお口の状態を細かくチェック。状態が悪い場合は通常の歯周病治療に移りますが、比較的軽度な場合はクリーニングや歯垢取りを保険適用価格で受けられます。3ヶ月程度の頻度で、しっかりとメインテナンスができるようになるので、歯と身体の健康を守ることに繋がります。もし、自分が「歯周病重症化予防治療」の対象かどうかを知りたい場合は、是非一度ご相談ください。

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