~白い歯の治療法とメリット~
「笑顔の際に銀歯が見える」「金属アレルギーが起こると聞いたことがある」「写真に銀歯が写ってしまった」など、銀歯に関してお悩みの方は多いものです。そのような患者様に向けて、当院では白い詰め物・被せ物の治療を提案しています。
今回は見た目がよいのはもちろん、予防面においてもメリットがある白い歯について、詳しくご紹介します。
白い歯の治療と銀歯の治療との違い
■費用の違い
銀歯は健康保険が適用されるため自己負担額は安く済みます。
一方で、白い歯(セラミックなど)は自費診療となります。
■素材の違い
保険治療の銀歯は、12%金銀パラジウム合金という金属でできています。強度はありますが、唾液や食べ物の酸で金属イオンが少しずつ溶け出していくリスクが指摘されています。
白い歯のセラミック(陶器)なら、経年劣化がほとんどありませんが、過度に力が加わると割れたり欠けたりすることがあるため、注意が必要です。
強く噛みしめることが多い奥歯には、セラミックの裏側にジルコニアやメタルで作ったフレームを使うことで、強度を高くする方法もあります。
■治療方法の違い
自費治療と保険治療では、型取りや噛み合わせを取る時の材料が異なるので、出来上がりの精密さが違います。
また、接着剤も専用のものを使うのが特徴です。
特別な材料を使う白い歯の治療は、時間をかけられるため、高精度な被せ物を製作することができます。
また虫歯になってしまう?二次カリエスの可能性
一度治療した歯が、再び虫歯になること。これを二次カリエス(二次虫歯)といいます。
「補綴物(詰め物や被せ物)」の隙間から細菌が入り込むと、ご自身の残っている歯が虫歯になってしまうのです。
二次カリエスになってしまった場合、補綴物を外して再治療をすることになります。しかし治療を繰り返すと歯の寿命はどんどん縮むことから、大切な歯を守るためには、虫歯治療の精度(型取りや人工物の精度など)を上げることが欠かせません。
白い歯に治療することのメリット・デメリット
白い歯に治療することは、どんなメリットやデメリットがあるのでしょうか?
■メリット
多くの方がメリットとして思い浮かべるのは「白い歯は美しい見た目につながる」ことかもしれません。
しかし、それ以上に健康面においては、いくつもの利点があります。自費の補綴物(詰め物、被せ物)は精度が高いため、適合性に優れており、二次カリエス(二次虫歯)のリスクが少なくなります。また、セラミックは固く傷がつきにくい素材なので、銀歯よりも汚れが付きにくく、時間が経っても変色しないことが強みです。
さらに、まったく金属を使っていないオールセラミックなら、金属アレルギーの心配もありません。
■デメリット
長く使える白い歯を作るためには、カウンセリングや検査に時間をかけて丁寧に治療を行う必要があります。
そのため、治療回数がかかってしまうのはデメリットと言えるかもしれません。
また、すでに治療済みの銀歯を白い歯にする場合は、銀歯を外して歯の形を整えるのでもう一度歯を削る必要が出てきます。
虫歯の大きさで白い歯の治療方法が変わります
■レジン充填(CR)
ごく小さな虫歯の治療法です。歯科用プラスチック(コンポジットレジン)を詰め、光を当てて固めます。
保険適応されている白い素材ですが、欠けたり、変色することがあります。ダイレクトボンディングという、直接歯にレジンを盛り付けて審美性を回復する治療法も状況によっては提案可能です。
■詰め物(インレー)
比較的小さな虫歯の場合、歯の一部にインレー(詰め物)を詰める方法もあります。保険適応の場合は銀色の素材です。
自費治療では、セラミック(陶器)や、白色ジルコニア(人工ダイヤモンド)を選択して、白く美しいインレーを入れる方法もあります。
■被せ物(クラウン)
虫歯が大きい場合は、歯にクラウン(被せ物)を被せる必要があります。
保険治療では、奥歯は銀歯、前歯は硬質レジン前装冠(または硬質レジンジャケット冠、CAD/CAM冠)が選択可能です。保険治療でも前歯は白くすることができますが、経年劣化し変色するリスクがありますし、汚れも付きやすくなります。
自費治療では、天然の歯に近く、汚れの付きにくい白い歯を手に入れることが期待できます。オールセラミック(陶器)や、メタルボンド(金属の土台にセラミックを貼り付けたもの)、ジルコニアセラミック(ジルコニアの土台にセラミックを貼り付けたものもの)などのクラウンを選択することが可能です。
白い歯の治療なら山口こうたろう歯科まで
セラミックなどの白い歯は製作するのに手間がかかります。
お金がかかるのもデメリットと言えるかもしれません。しかし長い目で見たら、治療の精度をさらに高めてくれるので、虫歯のリスクが最小限となり、長い期間使えることでしょう。
ただ当院では、無理に自費治療を勧めることはありません。「銀歯が気になる」「金属アレルギーが気になる」といった患者様のご要望を丁寧にヒアリングしたうえで、様々な選択肢を提案いたします。歯科治療はわからない用語もたくさんあると思います。疑問点があればどうぞお気軽にご相談ください。